2016年06月30日

平成28年・25週(6月20日~6月26日)

~定点把握対象疾患~
・A群溶血性レンサ球菌咽頭炎
  仙南管内、石巻管内で警報継続中
・咽頭結膜熱
  栗原管内で警報値を超えた
・流行性耳下腺炎
  仙南管内で注意報値を超えた

~今週のコメント~
・レジオネラ症     
レジオネラ属菌(Legionella pneumophila など)を含むエアロゾルを吸い込むことで感染します。ヒト-ヒト間の感染はありません。レジオネラ症にはポンティアック熱とレジオネラ肺炎の2つの病型があります。ポンティアック熱が一過性の発熱、悪寒、筋肉痛といった症状の後、自然治癒するのに対し、レジオネラ肺炎では劇症型の肺炎や多臓器不全で死亡することもあります。レジオネラ属菌は土壌や水環境中に生息する細菌ですが、冷却塔や浴槽水中でもアメーバを宿主として増殖するため、そこから発生するエアロゾルによりヒトへと感染する機会が増えたと考えられています。レジオネラ症の予防には、人工的な水環境を換水、洗浄や消毒によって常に清浄に保つことや、エアロゾルの発生を抑止することが重要です。

【宮城県保健環境センター(宮城県結核・感染症情報センター)より参照】
(平成28年6月30日更新)